ちょっとした話
- 2013/03/11(Mon) 21:59 -
前回の続き。
3/13
日曜日です。そろそろ生活の拠点を和室から茶の間に移そうということに。弟だけが毎日働いていたので私と母が家の片づけを。頭が痛いなーとぼんやり思いながら食器棚の1/3程も割れてしまった食器類を片付けているとそのうち貧血を起こして吐き気とめまいまで来たので片付けも途中で諦めた。

うちの地域は水はちょいちょい出ていたのがすごく幸いだった。隣の地区は完全に断水されていたそうだし、うちの職場もずっと断水されていたがなぜか自宅のある辺りだけは水が出ていたのだ。赤くなったり濁ったりを繰り返していたけどきれいな水も出るし飲み水に困ることはなかった。
というわけでトイレにも困らなかった。今のところはね。

疲れてんのかなと思いながらすっかり定位置になった窓際の椅子でタバコを吸いながら外を見てたら今度は別の男友達が庭に入ってくるのが見えた。倫太郎(仮名)だった。りったんと呼んでいる。
「無事かなー?と思って来てみた。どうせ仕事休みだし」
「あ、あがっていいよ。今茶の間片付いたとこだし」
「大壊天と連絡とれた?大壊天ドコモじゃないから連絡つかなくてさ」
「あ、来た来た、来たんだわうちに。つか昨日。昨日二回も来た」
「二回もww辻森ちゃんは?」
「昨日家行って来たら無事だった。普通に寝起きでおめー寝てたのかよ!って感じだった。でも納屋が半壊してた」
「寝てる場合かw」
りったんちも無事とのことで、差し入れをもらった。
「りったん、たばこ恵んでくだせぇ」
「あれ、禁煙やめたの?」
「ばかやろー!この非常時になにが禁煙だ!ということでお願いします」
「あ、いいよ俺このまえ買いだめしてたしそれ封切っちゃったけど全部あげるよ。俺家にまだあるし。またなくなったら持ってくるから言って」
なんて優しいんだと思った。そしてセブンスターだった。私は普段ルーシアを吸っていて他のたばこは一切吸わないのだがセブンスターはきついけどうまかった。
そこに片づけを終えた母がりっくんちで食料とかどうしてるの?という話題になったときりったんが言った。


「え!?ガス使えますよ!」


エ?


「うちガス使ってますもん!だから昨日からご飯を鍋で炊いて食べてます」


まじかよ!!と台所に走ってってガスをつけたら着いた。オイ!!と母につっこんだら怖くて試せなかったという。気持ちはわからんでもないが昨日と今日のポテチ三昧はおま…という気持ちになった。その日はなんと米が食べれたのだ。ただし農家ではないから米の備蓄はないのだが。

三日目で我慢できなくなってカセットコンロでお湯を沸かして頭を洗ってしまった。かゆくて我慢できなかった。さっと温まればよかったので半分水の状態でやかんのお湯を頭にかけてシャンプーだけした。すごく贅沢なことをしている気分でほんとに罪悪感が半端なかったのと同時に、今までなんて贅沢な暮らしをしてきたんだと心底思った。

夕方になって今度はまた大壊天がやってきた。おめーまだ日があるんだから片付け手伝えっつって仕事終わりの大壊天をまた働かせた。当時のレポートを読んで私は自分の鬼さ加減に驚愕した。もう燃料泥棒が横行していたので、うちも外に備え付けてある風呂用の灯油タンクから灯油を抜いておいた。

また日が暮れるのと同時に布団に入る。灯油がもったいなかったので一切つけなかった。毛布あるしみんな元気だし大丈夫。
とか思っているうちに外からスピーカーで何かしゃべっているのが聞こえた。耳を澄ますとポリ容器無料で貸し出すよという内容だった。区長さんだった。借りるしかないと思った。なぜならうちにはそのような容器が一切ないのだ。
上着を羽織って外に出た。どうやら車で回りながら放送してるらしく、もう近くにいない。うろうろ歩いてるうちにそれらしく車を発見し、すでに息切れしている母を置き去りにして進行方向で待ち伏せるために猛奪取した。辺りは真っ暗で月明かりのみが頼りです。よしきた!と近年まれに見る猛ダッシュして待ち伏せた瞬間、なぜかバックしていく車。
「お、お、お、ちょ、なぜ戻る!!」
また猛ダッシュです。今度こそ捕まえた区長さんに「わかった、大丈夫貸すよ、貸すから道路からいったん端に寄ろう!」となだめられてなぜか二つも借りることが出来た。めっちゃ疲れた。


3/14
一応月曜だったので会社に行ってみることにした。着替えは昨日取り出せた。会社にはすでに何人かいた。しかし断水されていて掃除は出来なかった。
休憩室でカセットコンロのガスを発見して欲しいというとくれた。新品で二つゲットした。そして灯油も20L分けてもらえた。事務所はまたしばらく使わないでしょうということだった。

作業員の一人に友達のお兄さん(といっても立場的に私の方が上)がいるので友達の様子を聞いた。
「妹今うちにいるよ。避難してきてて」
「そっか赤ちゃんいたもんね。大丈夫だったの?」
「なんとかね。歩美さんのところは?大丈夫でした?」
「うち食料ねーよw」
笑い話のつもりで言ったのだ。だって今どこも食料はないのだ。
パートの陽子さんもガソリンがなくて自転車で来た。二時間かけてやってきたらしい。陽子さんちとうちは近いのだ。陽子さんちはオール電化だそうだ。陽子さんちも食料ないと言ってた。

とりあえず休憩室に薪ストーブがあるのでそこでお湯をわかして(本社から汲んできてた)みんなで一服した。すでにりったんからもらったタバコはそこをついていた。
「一本下さい」
「マイセンでいいですか?っていうか今まったくないんですか?」
「ねーよ」
「あ、じゃあ俺開けてないやつあるんでよかったらどうぞ。俺家にカートンあるんで」
「いいの?助かる。ありがとう」
みんななんでたばこに関しては優しいのか謎です。

昨日孤立して取り残されてる集落の人たちを助けにみんなで南三陸に行ったそうだ。要請があったらしい。
「もうね、あっちは地獄だよ。すれ違うトラックが遺体を積んで走ってるの。積みきれなかった遺体がたくさん転がってた」
うちの地域は幸せだと、みんなが口を揃えた。
沿岸の被災地の人達はこっちに流れてきてる。それだけここは被害がなかった。食料がないと言っても餓死するほどじゃない。家族も無事で体も無事で、これ以上幸せなことはないと思った。

帰り際止まったままの事務所の冷蔵庫に保管してた私のお菓子を取り出して陽子さんに渡した。
「陽子さん、これ」
「え?なんですか?」
「マネージャーにね、地震の日にあげたお菓子なんだけど、もうマネージャー存在忘れてるはずだからwダメになる前に良かったら持ってって」
「え、そんな!だって歩美さんちも食料ないでしょう!?」
「昨日スナック菓子なら買えたからさ、でもそういうのよりはこういった物の方がまだ気が紛れるじゃない?だからほんと遠慮しないで」
「え、ほんとにいいんですか!?」
「いやほんとにいいから!ほんと気にしないで、子供達いるんだから遠慮しないで!」
「すみません、じゃあほんとに遠慮なく…ありがとうございます、ありがとうございます」
何度もお礼を言われる程のことじゃなかった。本来なら家にある食料を分けてあげられればよかったのだが、あいにく家にはなにもなかった。自分の不甲斐なさに悔しくなった。

そして陽子さんを見送ったあと友達の兄である作業員が私のところに紙袋を持ってきた。なにこれ?と言うと言い難そうにしていた。
「これ、俺の昼飯で持たされた握り飯と弁当なんだけど」
「え」
「今はこれくらいしか出来ないから、よかったら」
「え、いいよいいよだって」
「いいんです!昨日うちにガスの点検きて、ガス使えるんすよ。だから米炊けるし、家に帰れば握り飯はあるからほんと」
「いいの?大丈夫?」
「大丈夫です。もしまた電話直ったら、野菜とか欲しいときは言ってください。うち農家もしてるんで」
「じゃあお言葉に甘えて…ありがとうございます」
いいんですと言った作業員を、意外だなぁと思った。弁当は握り飯三つとおかずがあった。
ガソリン普及してから再開しましょうと言ってみんなと別れたあと、たばこ屋さんでルーシアを見つけたのでカートンで買っておいた。

空で戻りたくない…と思いながら少し遠回りしたところ、一軒目のスーパーがやっていたのだ。そこに寄って三十分並んだだけで相当な量を購入できた。猫のえさも買っておいた。ビタミンとか糖分を取れそうな果物を買った。保存のきく缶詰類も買った。現金ならあったので無駄に奮発してカニ缶を買ってしまった。ガスが使えることも判明したし調味料も買った。
家に戻って次々と車から運び出される戦利品に母が大喜びをしてガッツポーズをとった。

倉庫から自転車を引っ張り出して陽子さんちに行きました。チャイム押したが鳴らなかった。外からこんにちはーと叫んだ。お子さんが出迎えてくれた。
「陽子さん帰り何か買えた?」
「あ、うん、帰りにお茶は買えたの。そんでさっきすぐに歩美さんにもらったお菓子食べました!ごちそうさまでした!ありがたく頂きました」
「食べれた?よかった。それでね、私今あっちのスーパー行ってきてさ、少し並んだけどけっこう買えて、そんでこれ」
リュックを下ろして中から食べ物を出して渡した。
「果物とかね、ジュースとかしかないんだけど。スナック菓子よりはいいかと思って和菓子とか、なんかごめん値札ついたまんまでごめんwでもこれ良かったら」
「え!?だって歩美さんちの分は!?」
「あ、うちはいいのいいの」
「よくないですよ!」
「いや、買ったの。うちの分はごめんねもっといっぱい買ったの。すんげー買ったんだよ。だからこれはいいの!さっぱり私も気が利くもん買えなくて申し訳ないんだけどね」
「そんな、あっ、お金やります!お金!」
「いいから!お金はあんだね!現金はあんだけど今電気の方がほしいww」
笑いながら、受け取ってもらえた。陽子さんは半分泣いてた。
でもきっと、うちの分をちゃんと買いこんでいなければ受け取ってもらえなかった。
他人を助けたいと思うならまず自分を、という言葉の意味がようやくわかった。ここにきてようやくその意味がわかった。自分だけいっぱい食料買えて申し訳ないと思う必要はないんだと思った。
買えたなら誰かに譲ればいいだけの話だった。

家に帰ると母が今日はお米炊くと息巻いていた。実は昨日失敗したのだ。でも口に入るならなんでもよかったし、多少失敗してても食べれたからいいよと言ったんだが母は今日会社に顔を出したときにガスでの炊き方を教わったというのだ。はじめちょろちょろなかぱっぱ、ってよく言うじゃない。なんのこっちゃと思ったけどあれ火加減のことみたいですよ。あれの通りにやるんだって言われてちょっと挑戦してみるらしい。

陽子さんちにお米あるの?と言われてピンときた。ちょっともっかい行ってくる!とまた自転車で猛スピードで陽子さんちに向かった。
今度は陽子さんちの正面の道から入ると私が見えたようで、自転車を止めているすきに陽子さんが家から出てきた。
「あのさ、米あんの!?」
あります、というので、一緒に炊いてあげるから!と告げた。
「お姉ちゃん袋持ってきて!あの、五合ずつ袋に入れておきますから。返そうと思わないで下さいね!うちはほんのちょびっとでいいですから!余分な分は歩美さんちで食べてください」
そう言って15合分の米をくれた。ありがたくもらっておくことにした。

炊き終わって、暖かいうちにとタッパにご飯を詰めてまた自転車で向かう。また正面の道から入ったのですぐに家族総出で迎えてくれた。何回もすみません!とまた半泣きになっていた。私ご飯隊長するから!と手を振って別れた。もうこれで十分ですと陽子さん達は何度も頭を下げてくれた。子供二人もいるのにもう三日もお菓子しか食べれていなかったそうだ。三度往復したのでさらに陽子さんちが近く感じた。

夕方りったんが差し入れをもって遊びにきた。やることないよねと言い合った。
大壊天も仕事終わってうちに寄ってった。果物を大量にくれた。晃家は災害対策本部だとりったんと大壊天が言ってた。



3/15
寒い。毛布に包まったが寒い。もう一枚加えるとだいぶ楽になった。
今日は水が出ない。トイレの水もったいないから流さないでおこうということになった。まいったな~と思いながら外を眺めてると誰かがうちの庭に自転車で入ってきた。
誰だ?りったんか?大壊天か?
違った。
コヲタだった。
初日から連絡のとれなかったコヲタだった。
「うおい!生きてたのか!」
「生きてたよ!!」
「おま、家いないべ!?大壊天様子見に行ったけど誰もいなかったって言ってたぞ」
「そう!うち古くてやばくてさ、今知り合いの二階間借りしてんだわ!大壊天来たのわかってたよ!玄関に「生きてますBY大壊天」って張り紙してかれたからあいつにw」
元気でよかった。トイレの水流れないというと新聞敷いてその上に出してそれ包んでビニールに入れときゃ問題ない!と解決策をもらった。そうしよう。


お昼にご飯を炊いた。大成功した。ガスがいつ切れても良いようにと多めに炊いたのでまた陽子さんちに向かった。
今日は来ると思ってなかったらしかったが、私の姿が見えると子供たちが真っ先に歩美さん来た!!と外まで走ってきてくれた。
「ごはん!お昼食べちゃった?」
「食べました、でも」
「じゃあ冷めちゃうかもしれないけど夜!今日の夜から雪降るからさぁ、私も今日はもうたぶん来ないし、あとはちょっとだけどこの水筒はあったかいお茶入ってるから」
昨日だけでよかったんですよすみませんありがとうございます、と、また陽子さんは半泣きになっていた。
「昨日もらったホッカイロのお陰で夕べはほんとに暖かくして寝れたんです!ありがとうございました!!」
三人全員からお礼を何度も言われた。持ってきてよかったと思った。 お礼に長いもをもらった。背負っていたリュックから半分飛び出していた。
「ちょ、これ背負って自転車乗るの恥ずかしーべよw」
「だめですww持って帰ってくださいwww」
ちゃんと持って帰りました。

午後からりったんがラジオを持ってきてくれた。今入ってる電池なくなりそうだからこれも、と予備の電池まで一緒に持ってきてくれた。まじでか~とカンゲキすると災害対策本部でみんな集まるのに情報源一つもないとかwwwと言われた。
とか言ってるうちに大壊天が「配給ですよ~」と仕事終わりにやって来た。待ってました!とバナナを大量にもらった。
そろそろ電気のない生活にも慣れてきた。風呂に入れなくなって五日目だが生きていく分にはなんの支障もなかった。
夜は十分月明かりで生きていけると思った。


3/16
午前中にりったんが来た。(相当ひまらしい)電気が来た!!という朗報を持ってきた。
まじでか!
りったんの家はここからちょっと離れている。電気は一週間は来ないだろうと諦めていたので思っていたより早かった。
でも家の近辺ではなにも動きはなかったのであまり期待しないようにしようと思った。街中の体育館が避難所に指定されているのだが、そこの体育館は地元の人たちより沿岸地域から避難してきた人達で溢れていたので、たぶんそこから電気を通そうとしているのだと思う。なのでうちの町は他よりも早く電気がきたみたいなのだ。
りったんがうちの風呂使ってくれと言ってくれた。夕方まで待ってここがだめなようならさすがに借りるかという流れになった。
私はタオルが底をつきそうだったので水で洗濯した。もちろん手洗いです。大壊天も浴槽に洗濯物をつっこんで足踏みしてると言っていた。弟の施設も老人が汚したものは浴槽につけて足で踏んで洗濯していると言っていた。頭が下がる。

夕方大壊天も来た。
「え、なに、トランプしてたの?」
「そう。大壊天が汗水たらして働いているのを尻目にね、ざまぁwwwっつって」
「オフwww」
今日はいちごをもらった。大壊天は一人暮らしなのだ。一人っていやじゃね?と聞くとけっこうイヤよwと笑っていた。
そしておもむろに9キレ入っている牛タンのパックを取り出した。


肉だーーーーーーー!!!


職場の近くの肉屋が分けてくれたんだそうだ。おま、それおまえの分だろ!と言うと独り占めよくないキリッみたいな顔をしてみんなで食べよう!とうちの母に手渡してた。
フライパンで肉を焼く音を聞いてやべーーーー!!と私とりったんと大壊天が大興奮。フライパンのまま出てきた肉を母も含めた四人で「ありがたやありがたや」とガチで手を合わせて拝んだ。四人で食べてまたやべーーーー!!と叫んだ。1キレ半を弟に残しておいた。
肉の匂いのするこの部屋の空気を逃がすな!!と三人で外で一服することにした。
「あ、雨降ってきた。雪になるかな?」
「どうだろうね。寒いしね。っていうかやばいんじゃないの放射能」
「あー福島ね。なんで福島あんなことになってんの?」
「いやわからん。全然わからん。」
「情報がさぁ、全然入ってこないよね。ラジオは亡くなった人の人数と安否確認とをずっと言っててさ、なんか福島もこの辺もどうなってんのかさっぱりわからん」
「なにが起きてるんだろうね?まぁ治安がめっちゃ悪いのは分かるけど」
「あーすごいよね。この辺ももう夜は女一人じゃ歩けないよ。
最初のうちはよかったんだけどね」
そうこうしてるうちに携帯が復活した。地震から六日目のことでした。

しばらくして弟が帰ってきて部屋に入るなり「…肉の匂いがする!それも塩コショウで焼いた肉の匂いが!!」と恐るべき嗅覚を発揮していた。




3/17
バナナは大量にあっても他がそろそろなくなり始めていたので買出しにいくことにして母と出掛けた。今度は1時間半くらいならんで制限のある中買出しができた。
帰宅すると玄関にビニール袋が置いてあって中を見るとマネージャーからのメモと一緒におにぎりが大量に入っていた。メモには頑張ろうね!と書いてあった。たまごも入っていた。
雪が降ってきたのでそのまま陽子さんちに行った。半分わけるために。陽子さんちに着くと子供達しかいなかった。お母さん今歩美さんちに行きましたと言っていたので慌てて帰った。
吹雪の中陽子さんがうちにやってきた。陽子さんちにもマネージャーが行ったらしく、陽子さんもまたその半分をうちに持ってきたのだ。我々は一体なに無意味なことをwwwと笑った。陽子さんはうちの母と初対面してたくさんお礼言ってくれてた。

昼過ぎにまた陽子さんが来た。電気来たんですよ!!と味噌汁とお湯を持って来てくれた。あと携帯充電しますよ!と我が家の携帯を持って帰ってった。
充電してくれた携帯を持ってきてくれながらお風呂をすすめてくれた。確かに六日目ともなればゲロくさい。人間風呂にはいらないとゲロくさくなるんですね。初めて知りました。
でもりったんに先に声かけてもらってたので丁重にお断りした。
で、結局うちに電気は来なかった。

夕方またしてもりったんが来た。三時半から給水になるんで四時半には入れるようにしてきました、とすでに準備までされてた。もうこれはまじでお世話になろう。
とか言ってる最中に外を東北電力の車がうろうろしていたので頑張れえええ!と全力で声をかけておいた。

ガチでりったんちにお風呂をお借りしに行くとそこは完全文明圏だった。テレビがついているのだ。ストーブまでついている。しかも風呂だと!?なんという文明圏。
りったんちの風呂に入ったときに今までいったどんな温泉よりも感動した。
ドライヤー使ってねと言われたがさすがに無理だった。遠慮したわけじゃなくて、ドライヤーのために電気を使う度胸がもうなかったのだ。ムリムリムリと思って自然乾燥にした。りったんのご両親にもたくさんお礼を言って帰ってきた。

そのあと大壊天も来たのでマネージャーからもらったおにぎりをたらふく分けてやった。
「え、こんなにいいの!?しかも白い米!」
「いいんだ偉そうな顔して食ってくれ!味噌汁もあるよ!」
「え、ちょ、いいんすか?」
「そうだ、りったんちいきなよ。風呂貸してもらいな。りったんが大壊天の部屋にも風呂入りに来いって張り紙してきたって言ってた」
「えっ、風呂はいれんの!?まじで!?あ、でももうこんな夜中に…」
「暗いから夜中に思えるだけでまだ七時だwwww」

大壊天を見送ったあとやることがないので三人で茶の間で寝た。
そして夜半目が覚めてトイレに行くと外から街頭の光が差し込んでいることに気づき晃家大騒ぎ。
「電気きてる!!」
「うえっまじで!?」
「ブレーカー上げろ!!」
今までいびきをかいて寝ていた弟が瞬時に起き上がりブレーカーを上げて晃家に電気がついた。まじでまぶしかった。



ここから先はライフラインが整ったので仕事が再開したり自宅で風呂に入れたり、でも電気って一日置きでもいいよね…とちょっと文明圏に戻りすぎたギャップを感じたり、ガソリン待ちの渋滞に並んでいた非常識なじじいとガチバトルしたりとあまり助け合い精神も感じなくなってきたのでやめておきます。

二週間ぐらいレポートとってたけどこの辺で。こんな平和な状況で過ごせたことを感謝しています。
本当に平和でした。仕事始まってからは復旧関連で忙しかったけど、上記のように私の住んでる辺りは特に大きな被害はない+沿岸の人達が避難してきているということで復旧も早かったです。恵まれてました。

でもろうそくとポリタンクは必需品だと思いました。あと避難しなければ特に必要性を感じないものもたくさんありました。あと水が出るというだけで生活に不便は特別感じませんでした。電気なくても生きていけますこれからも。水>ガス>電気という感じです。
なんかこういう状況だったんだなぁと、まとめながら思い出しました。
もっと大変な地域で亡くなられた方の冥福をお祈りします。

友達みんな優しくて本気で救われました。
スポンサーサイト
どうでもいい出来事 | CM(0) | ▲ top
<<水戸企画4日目です | メイン | ちょっとした話>>
コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する


▲ top
| メイン |